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2007/3/30 金曜日

ハウルの動く城

Filed under: Diary — Shepherd @ 0:33:15

もう昨日の続きはいらんだろう。

そんなことよりも、さっき友達とゲーセンに行った話の方が大事だ。

そのゲーセンには小さなUFOキャッチャーがあり、景品としておかしがたくさんおいてある。
そこに、アポロがハウルの城のごとく、山のように積みあがっていた。
アポロ大好きっ子の俺は足を止める。
『コレ全部食べたい!』
そう思った俺の手は、自然とポケットに伸び小銭を探し始めていた。

・・・630円

これが今日の俺達の全財産だ。
しかしどう見ても簡単には取れそうもない。
ここで俺はある作戦を立てる。

『500円は捨てゲームだ。600円目で総取りといこう!』

100円、200円、300円・・・投資は嵩むが成果は無し。
ついに、500円目を投入。
アポロは落ちてこない。
成果は未だゼロ。
だがここまでは計算どおり。
確実にハウルは傾きつつある。
俺はラスト600円目を投入する前に目を閉じた。

精神統一。
百円玉を握りしめる。
目を閉じること30秒。

意を決して目を開けると、なぜか目の前が薄暗かった。(気のせいかもしれないが)
そして、横から声が聞こえてくる。
声の聞こえる方に目をやると、そこにはとてつもなく巨大な女がいた。
身長は俺と同じ175cmくらい、体重は優に130キロは超えているだろう。
さらにはワタ菓子を食べている。

『ハウルの動く城・・・』

俺は心の中でそう呟いていた。
そのゆったりと動く様は、まさにハウルの動く城。
ワタ菓子が雲の役割を果たしている。
アポロハウルが霞んで見えた。
当然だろう。そこには本物のハウルの動く城がそびえ立っていたのだから。

いささか集中力の切れた俺は、思い出したかのように600円目を投入した。
しかしダメ・・・。
あと100円あれば何とかなりそうなくらいまで追い詰めたがダメだった。
『クッソッ!!』
どんなに悔しがってみても、金が無い事にはどうしようもない。
諦めて帰りかけたその時・・・奇跡は起こるのである。

絶望した俺の方へ、さっきのハウルが歩いてくる。
ハウルの反対の方からも人が歩いて来る。
俺の横で二人が交錯する。
ハウルのでかさは半端ではなく、普通にすれ違うのは困難を極める。
ハウルはゆったり傾いて人を避ける。
『ドンッ』
人間ハウル、UFOキャッチャーに激突。
アポロハウルは雪崩のように崩れ落ち、景品を取るボックスに12個も落ちてきた。
『おぉ~~~っ!!!!』
多分俺は声を出していたに違いない。
声を出していたのかどうかもわからないくらい興奮していた。
俺達は満足し、アポロを11個だけ取りその場を去った。

わざと1個残して・・・。

そして、それをハウルが見ているのも知っていた。
もちろんそれをコッソリ持って帰るハウルも見た。
何度も言うが本当に満足した。
『今日は何て良い思いをしたのだろう!』
そう思った。

ちなみに俺は「ハウルの動く城」を観たことが無い。

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