自殺
ビジネスホテルの一室に、一人の男が眠っている。
ベッドサイドには、ペットボトルの水と、大量の睡眠薬の空シート。
俺の友達に税理士を目指しているMという男がいる。
Mは結構な期間勉強を続けているが、まだ資格を取得するには至っていない。
ある年のMは勉強の調子が非常に良く、やる気に満ちあふれていた。
しかし試験が近づくにつれ精神のバランスを崩し、だんだんと幻聴が聞こえるようになっていった。
試験前日、試験を受ける為にMはホテルに泊まっていた。
Mの幻聴は最悪のところにまで達していた。
そしてMは、何もかも駄目だと人生に絶望し、死ぬことを決めた。
都合の良いことに調子を悪くした時に病院でもらった睡眠薬が大量にある。
時刻は21時、ペットボトルの水で睡眠薬を大量に流し込み、Mはベッドに入った。
そして・・・、ぐっすり寝た。
目を覚ましたMは薬でぼんやりしていた。
しばらくして気づく、
「あれっ?死んでないな」
時刻は深夜0時、ただし次の日の。
試験を軽くすっとばした睡眠時間は27時間。
永遠を夢見て眠ったその眠りは、人生で一番ぐっすり寝ただけの27時間になった。
Mは今も税理士を目指して元気に生きてます。良い薬に巡り会ったらしく幻聴も止まったようです。
この話も今では酒のつまみの笑い話になってます。
生きている者は必ず死ぬ。焦らなくても焦っても必ず死ぬ。
だから、死ぬまでは生きていようと思う。
生きてりゃなんかある。喜びも怒りも哀しみも楽しいことも。
死ぬのは最後の楽しみにとっとくよ!
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